森林は自然景観や動植物の保護、水源かん養林、防災などさまざまな機能があります。
村の面積の9割が森林であり、その7割がカラマツです。「北相木のカラマツは日本一」と言われています。それは「年輪が詰まってまっすぐ強く長く伸びている」ことが挙げられます。村営住宅の一部にもカラマツが使われており、ぬくもりやさわり心地など実際の良さを体感している村民もいます。
今は皆伐が行なわれているタイミングであり、日本一のカラマツが豊富にあります。現在、国産材の価値や活用法が見直されています。材質の良さを活かし、多くの北相木村のカラマツが使われるように村でも取り組んでいきます。
林業での端材の加工、新たな製品開発のための加工など、小さいながらもそれぞれが産業となり、工業を担うといった業種間の連携が、今後も増えていくことが考えられます。
木の歴史(年輪)
カラマツ
村の面積9割は森林
自分はこの「森林専門員」への転職を機に北相木へ移住し、県の土木課にて1から森林について学び、木々の魅力を知りました。現在住んでいる村営住宅の床はカラマツが使われています。自分自身がカラマツが使われた家に住むことで、カラマツのぬくもりや触れ心地など実際のよさを体感しています。
数十年ごとの皆伐が行なわれているタイミングであり、日本一のカラマツ材木が豊富にあります。様々なところと連携し、家に使われる材木の一部に活用してもらえるといいなと思います。海外からのウッドショックや輸入コスト高などで、国産材木の価値や活用法が見直されています。材質のよさを活かし多くの北相木のカラマツが使われるようになれば嬉しいです。
林業への熱い思いを語ってくれました
木とともに生きる村
「NPO法人村産材を使う会」キタモクのきっかけ
2016年、林業・大工・木工を仕事に持つ人たちが集い「村産材をもっと世に出したい」「何かおもしろいことできないか」とスタートしました。その1つに「端材や林地残材がゴミでしかないのはもったいない」と少し手を加えるだけで新しいものが生み出せることに気づきました。本業の合間に少しずつ端材を加工しています。現在はものづくり、村職員・スタッフ合わせて10人で活動しています。
今は都内の生花店とコラボレーションをして「森のかけら展」と題した小さなイベントも行っています。以前生花店の方が北相木村に来た時、一緒に山に登ってみました。道中見つけた山野草を手際よくブーケにしてキタモクの花瓶に挿してくれたんです。その時に自分たちの作品の魅力が何倍にも増して驚きました。自分が都内からI ターンで北相木村に来たので、都内との繋がりが持てることもうれしいです。
木は磨くだけでちょっとした一品になれる可能性溢れるものです。木の魅力を多くの方に知ってほしいです。今は生花店とのコラボだけですが、ホテルやレストランの一輪挿しなどに使っても目をひくと思います。さまざまな場にサラッと添えるものになれるといいですね。
素人からのスタート
2016年、現在の地域林政アドバイザー坂本さんから「木工所で出るかんなくずの活用法を考えたい」という相談を受けたことからキノハナ作りが始まりました。製作に携わったことがなかったため、いろいろ調べ、試行錯誤をしながら始めました。今は週に2回、10人程度で活動しています。
最初はとにかく作ってみようと、木のバラとカーネーションづくりから始まりました。花が形になってきた2018年に「キノハナkinano」の団体を立ち上げ、翌年から色をつけることにも挑戦しました。色も自然のものを使おうと「色がついている花や野菜・果物などを片っ端から煮てみる」という実験のようなことをして、使えるものを探し着色をしています。かんなくずもカラマツをはじめ、たくさんの木々を使います。それぞれ固さも色のつき方も違うので、木の個性を生かした花をつくっています。
今年初めて藍を育てて色を出してみました。藍染めの難しさを体感し、思い通りの色に染めることができませんでした。改良をしてキレイな色つけができるようになりたいです。今後はもっとたくさんの方々に私たちの活動を知ってもらいたいです。イベントやSNSを通して活動発信に力を入れていきたいと思います。これからもスタッフ全員で楽しく頑張っていきます。
かんなくずを再利用した「キノハナ」
木の村が作る新しい木材利用
木をよく見て、新しいことを考える人
中山間地域のため広い耕作地はありませんが、休耕地を活用した新規就農支援も積極的に行っています。高原野菜をはじめ、花き栽培のほか、高原では難しかった果物の栽培も始めています。また、一部農家では山村留学生の農業体験も行われています。
菊栽培
トマト栽培
農業支援も充実
北相木村には多くはないながら様々な商工業事業があります。その一つ一つが村を支える大切な仲間です。商店は村内に2カ所、直売所、郵便局やガソリンスタンドは1カ所ずつあります。
農産物等直売所
ガゾリンスタンド
郵便局
地域活性化の観点から、村内で起業を目指す方や、雇用促進に意欲のある事業所に、さまざまな形で支援の輪を広げています。
<商工業地域活性化支援事業補助金>
■起業事業
村内に事業所等新設し起業:用地等取得や備品購入等起業に必要な経費の1/2以内、限度額300万円
■雇用促進事業
地域の雇用促進に資する新規事業:施設整備、改良または修繕費等認定事業費の1/2以内、限度額 100万円
■商工業育成事業
商工業に必要な施設の整備等:施設整備及び備品購入(車両類除く)等認定事業費の1/3以内、限度額50万円
■その他の補助金
圃場整備事業(客土等)/農業近代化資金利子補給事業/農業経営基盤強化資金利子補給/ソ菜・花卉安定基金造成補助金/新品目等開発事業補助金/パイプハウス設置事業/農機具倉庫設置事業補助金/堆肥利用促進事業/廃プラスチック適性処理事業/防護柵設置事業/家畜排泄物処理対策事業補助金/有害鳥獣対策協議会補助/新規就農支援事業/流域公益保全林整備事業/森林造成事業補助金/個体数調整事業補助金 など